概要: Postfix または qmail メールサーバを使用する Plesk for Linux サーバでは、ホストされているドメインごとに、複数のメールエイリアスが自動的に作成されます。エイリアスの名前は、「root@<domain.name>」、「postmaster@<domain.name>」、「anonymous@<domain.name>」などです。これらは、いわゆる「予約済みメールボックス名」です。

デフォルトで、これらのエイリアスのいずれかに送信されたメールは、Plesk 管理者のメールアドレスに転送されますが、スパマーによってこの動作が悪用される場合があります。これを防ぐには、特定のメールエイリアスのみをアクティブにするか、すべてのメールエイリアスを無効にすることができます。

このトピックでは、Plesk 管理者のメールアドレスにメールを転送できるメールエイリアスを指定する方法を説明します。

前提条件と制限事項

このトピックは、Plesk for Linux サーバのみを対象とします。また、ローカルの Postfix または qmail メールサーバで Plesk サーバのメールを処理している場合にのみ有効です。

デフォルトのメールエイリアスを無効にする

デフォルトのメールエイリアスを無効にするには、Plesk 管理者のメールアドレスにメールを転送できるメールエイリアスのリストを設定します。1 つ以上のデフォルトメールエイリアスを無効にするには、このリストからそれらを除外する必要があります。すべてを無効にするには、リストを空のままにしておく必要があります。

許可されるメールエイリアスのリストを構成するには:

  1. panel.ini ファイルに以下の行を追加します。

    [mail]
    adminAliases = alias1 alias2 .. aliasN
    

    たとえば、 root および postmaster エイリアスに送信されたメールのみが Plesk 管理者のメールアドレスに転送されるようにするには、次の行を追加します。

    [mail]
    adminAliases = root postmaster
    

    デフォルトのメールエイリアスに送信されたメールが Plesk 管理者のメールアドレスに転送されないようにするには、次の行を追加します。

    [mail]
    adminAliases =
    
  2. SSH 経由で root ユーザとして Plesk サーバにログインします。

  3. 以下のコマンドを実行します。

    plesk repair mail -y
    

Plesk 管理者のメールアドレスにメールを転送できるメールエイリアスのリストが更新され、 panel.ini ファイルのリストに含まれていないメールエイリアスに送信されたメールは拒否されるようになります。

mail from: aliastest@example.com
250 2.1.0 Ok
rcpt to: root@example.com
550 5.1.1 <root@example.com>: Recipient address rejected: User unknown in virtual mailbox table